男子感想その1

プロトコルも見ていないし、一人一人の点数もちゃんと把握してないので、詳細間違いがあるかもしれませんが、今回はみんないい演技で、残った感動を書き記したいと思います。でも時間の合間にちょっとずつなので、いつ終わるやら・・・。

順不同で、思いつくまま書きますが、ご容赦ください。



パトリック・チャン

とてもワクワクする選手になってきました。
ワクワクしながらふっと意識が飛んで行ってしまいそうな一連の流れとともに、すこーしずつ音符の間が見えてきて、より音楽的になってきたと感じました。SPは清々しさと品のある全体の動き・滑りに、この18歳でしかできない清涼感と瞬発力のあるタンゴ、秋空の高さを見るときのような気持ちよさを感じます。全体を通して、シーズン当初よりも、プログラムを着るような演技ではなく、自分の骨に肉に染みこませて、内から放つように演じるようになったように思いました。
そして彼が繰り出す途切れのないプログラムは、ただ美しいスケートだけではなく、それを活用するというスポーツとしてのチャレンジがはっきり盛り込まれているので、それが一定の評価を得てきていることに、喜びを感じます。
大きく高望みをするなら、これで背中や首、肩を使うことができるようになったらノワールの風、色気が薫ってくるかなあと思います。殊にそれを感じたのが、FSのストレートラインステップシークエンス。もっと引き込まれたいなあと欲張りな思いがついにじみました。後はやっぱりもう一息の隙間がほしいなあ。
彼の40歳になったときの滑りを未来に楽しみとして残せる気がしてきてます。やっぱりカナディアンってそういう期待を持たせるスケーターが多いですね。

エヴァン・ライサチェック

今回彼が何より良かったのは、何か吹っ切れたかのような前向きな様子が見て取れる演技だったこと。でもいつも彼って、シーズンの中でうまくいかないこともいいこともよく見る選手だから、ジャンプの精度以外はそんなに心配していません。
SPボレロは、さすがにパトリックやジェレミー・アボットの後に見ると、つなぎの部分、ジャンプ前後の流れには少し物足りなさを感じるのですが、この音楽を個人選手がどう使うかって、すごく難しいことじゃないかなって思います。でも今期前半には感じられなかったスピードがあったりとか、体の使い方がすこし整理され、腕の振り回しがやけに目立っていたところも、全身を使うように変わってきた気がしました。個人的な好みで、このプログラムでちょっと残念に思うのはストレートラインステップ。もっと音の重みとかずしっと感じたいのですが、それとはこの部分の振り付けがちょっと合ってない感じがするので・・・。
FSはこの曲にしてはちょっときまじめ・・・。音もちょっととりにくそうですね。タラソワさんの特徴なのかしら?真央ちゃんのPGでも感じてる違和感だけど、ジャンプをぼんぼんと飛ぶのが目立ったりするし、なにかもう一つ愛嬌がほしい気がしてしまいます。その割に腕が動き回る印象が多いんだけど、もう少し緩急がほしいなあ・・・。いずれにしても彼自身がどうこうということはありません。彼はこの時点でできる努力がすごく見えて、落ち着いたいい演技だったと思います。いつかEXで超ウキウキなラプソディー・イン・ブルーが見られたらいいけど、きっとやらないよね。オレ様なエヴァン君ってかっこいいんだけどね。

ひとまずここまで・・・。