アリッサとジェレミー

さて、いったいいつ終わるんだかわかりませんけど、今日はアリッサとジェレミー


ジェレミー・アボット

・・・ジェレミー・テン君も出場してましたが、まだテン君は見ていないので、Mr.Aのジェレミー
全米のタイトル獲得後だけに、緊張したり力みすぎたりするんじゃないかなあとちょっと思ってましたけど、ちょっと調子は悪かったですね。
でも、相変わらずステップから即座とか、きれいな体勢を維持したところからジャンプを飛んだりエレメントに入ったりする。エレメントの前後もきちんと曲想にあった動きが入る。スケートの一蹴りごとの強弱を感じたりとか、スピードはパトリックほどではないにしても、音楽の心地よさや旋律ごとの香を立たせる部分はぐっと洗練している気がします。どの場面から見ても楽しめるなと思いました。
ショートでは転倒後にリズム崩れちゃって残念でしたが、フリーは転倒やミスがあっても、プログラムにしっかり気持ちを残して、最後までいいムードを保ちました。
人はみんな、ジャンプが決まらないと・・・といい、ジャンプだけではない・・・といい。本当にフィギュアスケートは複雑な競技です。それでも彼は、この複雑なスケートの世界に新たな局面を切り拓いている一人と、はっきり感じました。点数や順位を超えて、次の演技をまた楽しみにできる選手です。
ヨナちゃんがcyworldで彼のフリーのことを、ジャンプミスがあっても一番素敵だったと言ってました。
世界選手権のプレッシャーはもっと高くなるでしょうが、2007年の地元4ccではいい演技を見せてくれたのも記憶に新しいし、応援を糧に、できる限り伸びやかな演技ができるよう祈ってます。

アリッサ・シズニー

アリッサもいつ、どの場面から見ても、演技に引きつけられるようなムードを持っています。彼女のPGはそれを際立たせる美しいポジションをたっぷり振り付けで見せてくれながらも、それがけして嫌みっぽくならないラインで盛っていますね。ジャンプの前後は飛びやすさを重視したのか準備時間を長く持たせていますが、それでも楚々としている仕草や表情の豊かさでプログラムを彩っているから、観た後でバランスを悪く感じることもない。この塩梅がいいなあ。
2006年にジャパンオープンで見たときは、線の細さが目立っていたけれど、彼女も少しずつ少しずつ、自分の歩調で強くなってきたんだなと感じる機会になりました。タフなことを褒め称える向きも、多くありがちなんでしょうが、人生の中で、良かったと思えるだけ自分が成長できれば、速度や強度は関係ないような気がします。