わかってる人とそうでない人と。

GPFの感想をどこから話せばいいのやら、と思ってるうちにたぶん年が明けちゃうよ・・・。

ジョアニーは完全に沼にはまっている状態でしょうか。
何をしたいのか、どうありたいのか、というのがちょっとわからなくなっちゃったように見えます。

逆に、同じように好調を維持できていないにしろ、ヨナちゃんはどうも自分の不調の理由を理解しているように見えます。前回同様ミスはあるけど、今回は随分落ち着いていた感じがするので。
アイラインはぶれてなかったですね。目尻のすっとあげたところなんてうまいもん。冷静さがあったんだと思います。


いつもよりスピードが無い分、ジャンプの高さがでないのかな。
ステップももう少し勢いはほしい感じがする。
ひょっとして、直前で片足だけ変えた靴の影響っていうのもあるかもしれないか。

ヨナちゃんは今回お客さんを満足させるパフォーマンスは出来なかったし、勢いもなかったから小さい演技だなって感じたんですが、慎重になっていてもひるんでいる風はなかったかな。前回は完全にためらいを感じさせる無いようだったから、その意味では前回落ちたところより、回復しているという事なんでしょうね。

ジョアニーはその逆で、どんどん不透明さが増しちゃったぁ。
問題は、カナダの国内選でどう盛り返すのかっていうところかしら。
それまでに、自分を取り戻せるかしら。

しかし4年って早いんだな〜とふと思いました。
トリノでステキ演技を見た時から好きになったジョアニー。
どんどん垢抜けて、美しくなって、観客が「この人は」と思うようなところまで来たのだけど、人の本来持つ性格というのは、変わらずにあり続けるのでしょう。五輪後のカルガリーワールドでがっかりする彼女の顔を見ることになった、あのときのような表情をまたTV越しに見つめてしまった。

そしてそのトリノの頃・・・というか、それより厳密にはちょっとあとのことだけど、私がヨナちゃんを初めて見た頃の印象は、泣いている姿なんですよね。

腰が痛いのを我慢しながらビールマンの練習をして、泣いていた。
ジャンプがうまくいかず、転んでそのままがっくりと泣いていた。
暗い表情だったり、ものすごく内気そうに見えたり、この子は儚すぎて消えてしまいそう、とはらはらしたものです。

その頃からしたら、報道のされ方はまるで別人のようになってしまったけれど、あの頃、幼かったヨナちゃんと今の19歳のヨナちゃん、オトナに向かって成長はしていても、なんだか私は良くダブるんですね。
今も内気なムードは感じるんですけど、若さでそこにベールをかけて、今を乗り切っていこうっていうムードを感じます。

ボンドは思いっきり演じてみようと思っている。
ガーシュインはまだすこし手探りしながら。
それをするのは、「その先」を無意識に感じているからじゃないかな。私はウィルソンさんもひょっとしたらそう思ってアレだけのことをさせてるのじゃないかって思っちゃった。

この子はフィギュアスケートが好きで、もうとっくにそれで生きていくことを決めているのでしょう。
なんとなく、の延長ではなくてね。
10年後の自分を想像なんてしては無いだろうけど、少なくとも道が続いていることを見据えてはいるんでしょう。

時として、変なことを考えます。
彼女の体のことを極端に恐れているのかもしれないけど、体があんなに硬いとか、成長過程で受けてきたダメージのことを思うとなかなか楽観しできないから・・・。
今、生き急ぐように見えても、いつかちゃんとゆっくり自分の歩き方をするときがくるんだと思うので、今はラッシュライフでも、本当に自由になった瞬間、結果磨かれた珠になっていてくれたらって思うんですよね。

自分の持つ体の不安定さに心折れそうだった小さな女の子から、独立する過程。
そういうものを、この冬追いかけてるんでしょう、私は。

そうそう、真央ちゃんもヨナちゃんも、演じてみようとしているところでは同じなんです。
(個人的にはT女史の表現はすこしキャッチーさがないので、アップデートされてほしいとは思いますが)
居酒屋で、ああいう演技を一般の方が好まれないのをいっぱい聞いてきたばかりなんですが、私は演じて見なくちゃ始まんないって思うんです。

始めたらもう半分まで行っているんだ、と韓国のことわざはいいますが、ホント、そうだと思う。

だって、から元気でも元気そうにしてたら本当にそうなれたりするじゃないですか。
演じることって、実はすごいパワーがいることですけど、反面そんな自分を冷静に見る視点を生んでくれると思うので。

さて、私の大好きなジョアニーは、どんな女性になっていく?
彼女はどう歩きたいと思っているんでしょうね。
ただ願うだけです。どんなことを言われても最終的に笑っていてほしいと。